北海道大学病院 病理部

医学部学生向け情報

長期選択実習シラバス (6年次)

実習の目標

病理部で行われる診断病理学を主眼とする臨床実習は全国の大学でもあまり例がないが、本学では「医療のなかの病理学」の重要性に鑑みて、5年次の臨床実習に加え、今年度から6年次の長期選択実習が可能となる。5年次に実施されたほぼ一週間の実習で、ほとんどの学生が実地の病理診断学の世界に初めて触れることができた。今回の長期選択実習においては、病理部の一員として実際の病理診断に参加することにより、5年次に時間的制約から不達成感のあった病理診断学の知識への興味を満たすとともに、「医療のなかの病理学」に対する理解を深めることを目標とする。また自ら問題発見・問題解決する姿勢を学ぶことを通じて、医師・医学者としてより質の高い知識・技能を修得するための基礎的素養を培うことを目標とする。

到達目標

  1. 病理診断業務の基本的なプロセスを理解する。
  2. 診療チームの一員としての病理医の役割や使命を理解する。
  3. 病変の成り立ちを理解するための基本的な考え方や分析方法の原理を学ぶ。
  4. 個々の病変の病理所見をわかりやすく記録し説明するための知識・技能を学ぶ。
  5. 他科医師や臨床検査技師など、関連する医療従事者との協調性を学ぶ。

実習計画

  1. 病理診断実習:いくつかの主要臓器病変について、上級医師の指導を受けつつ病理診断と報告書原案作成を担当する。各々のプロセスで、必要な知識・技能を学ぶ。
    • 手術標本診断:肉眼診断・切り出し、鏡検による組織診断、報告書原案作成を行う。
    • 生検診断:鏡検による組織診断、報告書原案作成を行う。
    • 術中迅速診断:随時見学とする。
    • 剖検診断:大学院医学研究科病理と連携して行う。随時見学とする。CPCに出席する。

    実習期間終了までに、自ら担当した症例から選択してプレゼンテーションを行う。

  2. 臨床病理カンファレンス
  3. 毎週曜日ごとや毎月開催される定例カンファレンスに出席する。個々の症例検討で行われる情報交換・意見交換の中から、様々な疾病領域の実地診療における病理医の役割や、今後解決すべき課題を抽出していく姿勢などを学ぶ。

  4. 抄読会・ミニセミナー
  5. 毎週行われる抄読会(週によっては抄読会に替わってミニセミナー)に出席し、関連分野の最新情報を知るとともに、科学論文を批判的に読み、新しい知識を吸収する姿勢を学ぶ。

評価の基準と方法

医学知識、学習・診療態度、積極性、出席状況、プレゼンテーション、協調性などにより総合的に評価を受ける。

実習スケジュール

初日集合場所
北海道大学病院中央診療棟3階 病理部カンファレンスルーム(CR)
集合時間
8:30 am.
実習担当教員
松野 吉宏 教授
三橋 智子 准教授
畑中 佳奈子 助教
連絡先
北海道大学病院 病理部
011-706-5716、内線5716
011-707-5116
メールはこちら

参考書

  • 深山正久・真鍋俊明・向井清編 「外科病理学」第4版(2006) 文光堂
  • Juan Rosai. ed. Rosai and Ackerman's Surgical Pathology 9th edition (2004), Mosby.
  • 赤木忠厚監修 カラーアトラス病理組織の見方と鑑別診断 第5版(2007) 医歯薬出版
  • 北海道大学病院病理部 免疫組織化学総合データベース構築ワーキンググループ(伊藤智雄・丸川活司・森谷純) 「いむーの(リンクはこちら)」

北海道大学病院 病理部 Department of Surgical Pathology, Hokkaido University Hospital