MRIとは

MRI (Magnetic Resonance Imaging)は日本語で『磁気共鳴画像』です。
非常に強い磁石と電波を使って、体の断面を撮像する検査です。

MRIの原理は、強い磁場の中で外から電磁波を体に与えます。すると体内の水素原子が共鳴し、振動した水素原子からは電磁波が発生します。この微弱な電磁波を受信して電気信号に変換して画像にします。
検査中は大きな磁石のトンネルの中に入ります。狭い空間に入らなければなりませんので、閉所恐怖症の方は検査が行えない場合があります。

検査がはじまると工事現場のような大きな音がしますが、機械から出る音ですので安心して検査を受けてください。大きな音が苦手な方は耳栓などを準備しておりますので検査前にお申し出ください。
きれいな画像をとるためには、検査中に体を動かさないことが大切です。

CTとは違いX線を使いませんので被ばくはありません。また体中のあらゆる方向の画像が撮像できます。
痛みは全くありませんが、熱く感じる場合があります。
 

検査のながれ

検査前に準備していただくことはありません。 ただし腹部の検査では直前の食事を止めていただくことがありますので、指示があった場合にはしたがってください。
 
地下1階のMRI検査室で受付をしてください。
 
MRI検査をより安全に行うために、毎回検査前に問診票を書いていただきます。
 
検査室に入る前に注意事項について再度確認をします。
検査部位によっては着替えが必要になる場合があります。また身に付けている金属もはずしていただきます。
 
検査用ベッドに寝てください。
体が動かないように固定をする場合があります。
音を和らげるためにヘッドフォンや耳栓、耳をふさぐなどを行います(検査内容により対処が異なります)。

検査時間は内容によって異なります(20~60分程度)。

呼び出しブザーをお渡しします。検査中に気分が悪くなった場合はお知らせください。

検査がはじまると大きな音がしますが、機械から出る音ですので心配はいりません。
検査中は身体を動かさないようにしてください。また胸部や腹部の検査の場合は息を止めて行うことがあります。

検査の内容によっては造影剤という薬を注射する場合があります。
 
検査後は、通常と変わらない生活をしていただいて問題ありません。


検査を受けられる方へ注意事項

MRI検査室は常に強い磁場が発生しています。
磁石にひきつけられるもの、故障や破損の可能性があるもの、画像に影響するものについては、検査前にスタッフが確認しあらかじめ外していただきます。



下記の機器を使用されている方は機器及び人体に重大な影響が及ぶため、MRI検査を受けることができません。

  • 心臓ペースメーカー
  • 除細動器(ICD)
  • 深部脳刺激装置 (DBS)
  • 人工内耳
  • カプセル内視鏡
  • 植え込み型ポンプ (インスリンポンプ ・ シンクロメッドⅡポンプ)



  • 脳動脈瘤の手術を受け金属クリップを入れている方
  • 金属製の心臓人工弁を入れている方
  • その他の金属を体内に入れている方
  • 眼に金属片が入っている可能性のある方
  • アートメイク (入れ墨タイプの眉毛 ・ アイライン) をしている方
  • 妊婦又は妊娠している可能性がある方
  • 閉所恐怖症の方

手術や治療で入れた体内金属に関しては、MRI対応の金属であるか材質を確認させていただきます。


検査室に持ち込めないもの

       金属類
  • 携帯電話、時計
  • メガネ、ライター、鍵
  • アクセサリー(ピアス、ネックレス、指輪)、ヘアピン
  •    磁気カード
  • キャッシュカード
  • テレホンカード、定期券
  • 診察券、駐車券
  •    その他
  • 補聴器、入れ歯
  • カイロ、湿布、金属を使用している貼り薬
  • 金属繊維を使用した肌着、コルセット、固定具
  • アイライン、マスカラ、アイシャドウ
  • コンタクトレンズ

不安な方は事前に主治医もしくは検査室スタッフへご確認ください。

MRIの造影剤について

より詳しく画像を撮像する場合に造影剤を使用することがあります。

腕の血管(静脈)に注射をし、検査の途中で造影剤を使用します。また検査の内容によっては検査前に飲んでいただく経口造影剤もあります。


まれに、使用開始から数日後に副作用が生じる場合があります。
症状は蕁麻疹、吐き気、かゆみのような軽いものから、重いものでは血圧低下、呼吸困難にいたるものまで様々あります。
検査中に気分が悪くなった場合にはすぐお知らせください。造影剤使用時は看護師や技師が患者さんの状態を観察しており、副作用が生じたときにはすぐに適切な処置がとれるようにしております。

副作用が現れた場合は下記へご連絡し、担当科医師にご相談ください。

平日  8:30~17:00  
北海道大学病院 代表
(011)716-1161
→各診療科外来へ転送します
 
夜間 17:00~翌日8:30
及び休日・祝祭日
 
北海道大学病院 事務当直
(011)706-5610
→各診療科病棟当直医へ転送します
 


以下の方は造影剤を使用しないで検査を行う、もしくは慎重に投与することがありますので、検査前に主治医もしくは検査室スタッフへお知らせください。

  • 今までに造影剤を使用して副作用が生じたことのある方
  • 気管支喘息がある方
  • 腎機能異常がある方
  • 妊娠中、授乳中の方